私は新卒で三菱UFJ銀行(旧三菱東京UFJ銀行)の正社員として就職しました。
ですが、大学生の時に抱いていたUFJ銀行のイメージとは大きくかけ離れており、三菱UFJ銀行に入行してからは、カルチャーショックの連続でした。
この記事では、入行後の三菱UFJ銀行での経験や、辞めたい、退職しようと決心した気持ちの変化や、実際に辞めるに至った退職のエピソードについてお話しします。
これから就職をお考えの方や、今現在働いていて辞めようかどうか悩んでいる方に届きますように!
ライタープロフィール
三菱UFJ銀行に新卒で入社 在籍3年
転職後独立し、現在研修講師
目次でパッとみる見出し
三菱UFJ銀行の入行当時に感じた入行前とのギャップ3つ
① 女性行員のモラルの低さにびっくり
学生時代は、自分と合う人と関わっているので、常識のレベルも同じです。
しかし、メガバンクと呼ばれる大手銀行では、どの支店にもモラルに雲泥の差のある人たちがいるので、言動行動はとくに注意を払わなければなりません。
わたしが働いていた支店の女性行員は、平気で気に入らない人に嫌味を言うし、無視をするなど社会人としてのモラルの低いです。
ある日のこと、当時はまだ1年目の新人で、京都旅行のお土産に印鑑入れを先輩たちに買って帰りました。
お休みの人もいたので、メモを添えて、それぞれのロッカーの上に置いておきました。
次の日、一人の先輩から「お土産、開いてたのだけど・・・」と言われ、ビックリして確認すると、ある先輩が皆さんのお土産を全部開封していました。
「好きな柄を選びたかったの。ごめんなさいね。」と、悪びれもせず言った時には絶句でしたね。。
② 常に低姿勢でペコペコする男性行員に幻滅
銀行で働く前は、「あわよくば社内恋愛をしてメガバンク勤務の旦那様をゲット!」なんて妄想をしていましたが、そんな気持ちはすぐに無くなりました。
男性行員は異常にお客様にペコペコします。
仕事なのでしょうがないとは思いますが、その姿を見ていると情けなくなってきます。
「仕事とは言え、なぜこうも低姿勢にならないといけないのだろう」って、不思議でした。
男らしい男が好きな私は、「外で彼氏を見つけよう!」とすぐに気持ちを切り替えました。
③ 表向きの人間関係は良いけど、裏では社内不倫の嵐
指導員の先輩たちはとても親切で、丁寧に仕事を教えてくださいました。
こちらに関しては今でも尊敬していますし、社内の人間関係は表面上は穏やかでいい関係ですし、休みもしっかりあるので、よくグループ旅行にも行っていました。
しかし、多くの社員が参加した旅行先で、見てはいけないモノを見てしまいました。
夕食後に、社員の男女がみんなカップルで消えていくんです。
同期の女性は、転勤してきた上司と社内不倫。
本気になるけど、相手は在籍している間だけのようで、また転勤が決まると自然消滅。
行く先々に女性がいるという噂もちらほらあり、裏側はけっこう酷いです。
三菱UFJ銀行を辞めたいと思った裏話※言える範囲で
ミスをすると上司に取り囲まれる
ある日、窓口業務で「お金が足りない」というミスが発生。
焦って何度も伝票を確認しましたが見つからず。
すると、「お金が合わないとはどういうことだ?」と役職者がどんどん集まって、取り囲まれました。泣きそうです。
一緒に探すのでなく、責めるのが好きな上司たちなので、こちらもどんどん焦ります。
結局ケースの奥に引っかかっていただけでしたが、毎日15時に店舗を閉めてから、精査が合う合わないで一喜一憂の上司。
歯車の1つのような仕事内容で、面白みのない銀行業務に嫌気がさしてきました。
統廃合から出身銀行、支店は全員ライバルなので退職者が絶えない
憧れを抱きながら三菱UFJ銀行に入行しましたが、「現実はこんなもの?」と少し幻滅気味の毎日。
男性行員は、出身銀行による派閥もあり、朝早くから夜遅くまで残って仕事をしていました。
「隣の部署、他支店はライバル」というような捉え方だから、成績を追い詰められている人も沢山で、ポツンポツンと退職者が出ます。
辞める理由は「出身地に帰ります」「親の事業を引き継ぎます」とか、優しそうな人に限って退職して行ったのを覚えています。
変なお客様なのにつまみだせない
春になると、陽気のせいか、少し変わったお客様もやってきます。
ストレスのせいか文句をずっと言っているお客様や、表情も愛想もない事務員のお客様。
ある時、年配女性客が、突然大声で「あなたたち一流企業に入ったと思ってすかしているでしょ。見た目は綺麗にしていても心が薄汚いことは判っているのよ!」と長々と罵声を浴びせてきたのです。
警察を呼ぶとか、警備員がつまみ出すとかしたらいいのに。
なだめて穏便に済まそうとするロビーの行員。
「なんでこんなお客にニコニコペコペコしなきゃいけないの?」と、自己一致しない心を抱えて、メンタルバランスが崩れそうになります。
UFJ銀行から転職を考え履歴書に書ける資格取得に励む
2年目くらいから、毎日辞めるきっかけを探していました。
結婚相手を見つけて辞めるのも悪くないけど、「資格を取って、もっと納得して働ける仕事に就こう!」という気持ちが湧いてきました。
そこで、まず簿記の資格を取りました。
元銀行員という肩書は、
「お金を扱う仕事で信用されている」
「自分のお金と他人のお金の違いが解るから不正などしない」
というように、イメージが良いので、経験と資格があれば転職の武器となります。
転職するなら「経理」や「会計関係」の仕事を考えていたので、簿記以外にも「秘書検定資格」を取りました。
転職先での仕事の幅を広げたかったし、社員教育にも興味があったので。
また、働きながら取れる資格で、すぐに使えそうなPCの資格も取り、辞めて転職するための足場を固めていったのです。
最終的に三菱UFJ銀行を辞めるまでに至った退職の経緯
辞めたいという気持ちは強くなっていくものの、自分から「辞める」と言い出すのには、とても勇気が要ります。
小心者のわたしは、「退職願いを出してから、退職日迄の日々も辛いな」と、シュミレーションしてみますが、かなり居心地が悪そうです。
そのように、辞めたいと言い出せずに毎日が過ぎていく中、寝る前や休日にも資格取得の勉強に励んでいたせいか、「頸肩腕症候群」という病気が重症難治化していました。
仕事上の病気だと判断され、始業時間内に、本店の医療機関に無料で通院させてもらい、しばらく休養休職が必要と診断されました。
休職するよう総務から言われたのですが、「会社を辞めて治したい」と伝え、退職理由としました。
銀行での経験は無駄なことは一つもない
退職後は、半年悠々自適に休養しました。あれだけのんびりした日々はありませんね。
メガバンクでしたので「辞めて後悔してない?」と聞かれることもありますが、全く後悔はしていません。
ただ、どこにも所属していないので、大げさですが「社会とのつながりが無くなった」という寂しさを初めて味わいました。
その後の再就職は、製薬会社での「経理責任者業務」で、銀行員時代に資格を取得していたことが役立ちました。
提案企画もさせてもらえ、目標を持って仕事をする楽しさも経験できました。
「自分のための人生を生きたい!」という思いは常にあり、今の仕事は人生経験の集約で、銀行での経験もそれ以降の経験も、無駄な経験は一つもなかったと思えます。
この記事が、退職に悩む女性にとって少しでもお役に立てたら嬉しいですし、自分のための人生を歩んでほしいと思います。